日本エイズ学会誌
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HIV感染症統合データベースの開発
仲宗根 正原 敬志染谷 健二池尾 一穂五條堀 孝山本 直樹本多 三男
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2004 年 6 巻 1 号 p. 42-49

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抄録
目的: エイズワクチン開発に重要な情報をデータベース (DB) 化して公開 (一部制限) し, HIV関連研究者に活用してもらうことを目的としてHIV感染症統合データベースを構築しました (URL https://aids.nih.go.jp).
概要: 本DBでは, 1988年より解析中の日本およびタイ国HIV感染者からのウイルス分離結果, 遺伝子配列, 蛋白構造情報などのウイルス遺伝子生物学的情報に加えて, 臨床データを時系列的に管理・検索可能な統合DBを構築しWEB上で提供します.
内容: DBは, 平成15年4月末現在, DDBJのHIV遺伝子DBに加えて, 提供HIV感染者572, ウイルス分離解析数3217, C2V3遺伝子解析数361, V3部蛋白構造解析数269 (PDB形式), 対応臨床データ (生年, 性別, CD4細胞数, ウイルス量, 薬剤履歴, その他) からなります.主機能は, DDBJのHIV遺伝子データに対する遺伝子相同性検索, 遺伝子系統樹解析, genosubtyping, 独自のdivision作成機能, V3部蛋白3次元構造の閲覧機能, 臨床データ検索機能があります.
展望: この統合化されたDBの有効活用によりエイズワクチン・薬剤開発の進展が期待できます.
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