カラーファクシミリでは1ページ全体をJPEGベースラインで符号化しているため、発信元情報などの文字部分のモスキートノイズが目立っている。そこで、本発表では新しいノイズ削減法を提案する。提案方式は符号化前に予め発生するノイズの高さを見込んで発生し得る場所の画素値を本来の階調範囲外にシフトするというものである。簡単な処理であるが、復号器には範囲外にはみ出た値を刈り取る機能があるため、復号したときにはノイズが消えている。提案方式は復号器の変更を要求しないため、既存の製品で使用でき、変換の種類に依存しないため、JPEG2000でも効果がある。また。2値画像では白黒ともシフトできるので、ロスレスを達成できる。