画像電子学会年次大会予稿集
Online ISSN : 2436-4398
Print ISSN : 2436-4371
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選択された号の論文の129件中1~50を表示しています
  • 一色 正男
    セッションID: P7-5
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
  • 吉野 勝
    セッションID: P7-9
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
  • -これまでの歩みと将来展望-
    小野 文孝
    p. 001-
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    画像電子学会の創設50周年にあたり,画像電子学会並びに画像関連技術・産業・標準化に関する50年の歩みを振り返ると共に,その将来展望についても考察した.
  • 荒川 薫
    p. 002-
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    画像は、人間により評価されるものであるため、画像処理は人間の視覚特性や主観評価を反映して設計されるべきである。本講演では、機械学習の導入によりこのような人間的要素に重きを置くことができるヒューマンセントリックな画像処理ついて本講演者のこれまでの研究を中心に紹介する。特に深層学習と対話型進化計算を導入することにより、人の好みや主観的評価を効果的に反映することができる画像処理の方式を、その処理例とともに示す。
  • 菅井 和明, 金田 北洋, 岩村 惠市
    セッションID: S5-1
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    現在のオンラインでの商取引において、食品, ブランド品, 医薬品などの模倣しやすい偽造品の流通は, 経済面や安全面で深刻な社会問題となっている. この問題に対して, インクジェットプリンタで印刷された2次元コードの, ミクロスケールでのインクの配列が, 複製困難な性質を利用した真贋判定システムを提案する. 提案システムは, スマートフォンで撮影された画像に対して, 高速に類似画像の検索を行うLocally Likely Arrangement Hashing(LLAH)と, 高精度な特徴量マッチング手法Accelerated-KAZEを組み合わせることで, 真贋判定を可能とした. 本論文では, 合計15,000枚の大規模データセットでの検証を通じて, 精度, 識別性, 速度などの様々な観点から, 本システムの高い有効性を示した. また, 産業利用を想定した追加検証を通じて, 本システムが産業用メディアへの印刷, コストカットを目的とするモノクロ印刷への拡張性や, 回転, スケール変化, 汚れなどへの耐性も確認した.
  • 髙山 康汰, 夏目 拓也, 張 英夏, 向井 信彦
    セッションID: S1-1
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    心疾患の一つである大動脈弁膜症は, 弁の機能不全によって, 息切れ, 狭心痛, 心不全などの症状が起こる. 大動脈弁膜症の治療には主に外科手術が適用され, 中でも大動脈弁形成術は術後に血栓形成の可能性が低く, 薬の服用も必要としない利点がある. しかしながら, 大動脈弁形成術は医師による高度な医療技術が必要となるため, 術前計画や術前シミュレーションが必要である. 本稿では, X線CTデータを基に作成した大動脈と左心室のモデルを用いて行った, 粒子法によるシミュレーションについて述べる. シミュレーションでは, 左心室から大動脈への血流を可視化し, 大動脈と左心室の圧力変化を実データと比較した. 左心室が収縮して大動脈弁が開き, 左心室から大動脈に血液が流れる. そして, 左心室から大動脈へ血液が駆出すると大動脈圧が上昇する. その後, 左心室が膨張すると左心室圧が大動脈圧より低下し, 大動脈弁が閉じる. このように, 左心室の収縮や膨張と連動した弁の開閉動作を考慮したシミュレーションを行った結果, 大動脈と左心室の圧力変化が現実の値に近いことを確認した.
  • 河合 紀彦, 野田 隆成
    セッションID: P2-2
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    全方位画像によるバーチャルリアリティ(VR)空間の作成では,カメラの撮影者が写り込んでいない画像を用いることが望まれる.そこで本稿では,全方位カメラで撮影する複数枚の画像を用いることで全方位画像から撮影者を排除する手法を提案する.提案手法では,まず,全方位カメラを中心として,撮影者が回転しながら全方位画像を複数回撮影する.次に,複数枚の全方位画像で特徴点マッチングを行い,そこから算出した平行移動量を用いて全ての全方位画像の見え方を統一する.最後に,それらの画像を補完し合うとともに色調補正を行うことで撮影者が写っていない全方位画像を生成する.
  • -仮想空間での自転車走行における自己視と主体感の要因検討-
    丸野 進, 菰淵 寛仁
    セッションID: P3-5
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    3次元仮想空間において,リアリティがありスムーズな動作や作業を実現するためには,動作や作業に対する運動主体感を効果的に得る事のできるインタフェースを如何に実現するかと言う事が大きな課題の一つである.仮想空間上で自分の体に目を向けると自分の体を見る事ができる「自己視」は,没入感を得る上で非常に重要な要素であると共に,制御問題においては,操作者が運動主体感を得る上でのキーポイントになるとも考えられる.そこで筆者らは,3次元仮想空間における実用的なタスクとして自転車走行を取り上げ,実空間に配置したエアロバイクを仮想空間における自転車走行のインタフェースデバイスとして用い,運動主体感の主観によらない定量的評価方法や,運動主体感を生じる主要因について実験検証を進めることで,仮想空間でのスムーズな動きが可能な独自のインタフェースを構築しようとしている.本報では,仮想空間走行中の視野中に,操作者の手やハンドルのアバターを自転車操舵に同期して表示する事を「自己視」の一例として取り上げ,これらのアバターの表示の仕方と運転者の姿勢安定性や走行制御安定性,運動主体感等との相関性に関する実験検討結果の概要,運動主体感の定量的評価方法の検討結果,更にはこのような「自己視」を活用した主体感インタフェースの有効性について報告する.
  • − 情報分類とXMLによるタグ付けのプロセス −
    大野 邦夫
    セッションID: P1-3
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    栄光学園創立者のグスタフ・フォス神父による自筆メモが発見され、それを分析・考察した。メモは英語、ドイツ語、ローマ字、日本語で執筆されていたが、大半はローマ字であった。その分析のためにXMLによりタグ付けし、今後の検討の準備を行なうと共に、フォス校長の生涯の概要をマトリックス履歴書で表現することを試みた。
  • 岩見 祐里, 鉄谷 信二
    セッションID: S4-1
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    昨今のコロナ禍により,リモートでの会議が一般的になった.これにより,自身がリモート会議に参加する機会が増えると共に,ニュースなどの動画内において,実際の人物がモニターに映し出された人物と対話を行う場面を目にすることも増えた.これまでも,テレビ会議において自然なコミュニケーションを実現するために,画面上の人物サイズをどのように表示すればよいのか検討がなされている.しかし,画面上に映し出された人物の横に実際の人物がいる場合については検討がなされていない.本研究では,前述のケースおいて,大きさの認知と違和感の尺度から,画面上の人物サイズについての検討を行った.その結果を報告する.
  • 瀧澤 海斗, 北野 奨悟, 岩見 祐里, 鉄谷 信二
    セッションID: S4-3
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    人は両眼があることで,日常的に奥行きを知覚している.その奥行きを知覚する要素として,両眼視差,運動視差, 輻輳作用などが挙げられる.過去の研究では視覚的効果として大きさの効果と視野内の情報量について定量化を, ディスプレイ上に表示したCG画像を評価する実験を行った.またそれらの実験の際には逆視画像(左右の画像を入れ替えて提示)を手段とすることでコンテンツの奥行きの強さと違和感の関係性が示された. 本研究では奥行きに関する研究の新たな試みとして, 仮想空間を歩行した時の逆視を利用した奥行き知覚について考察する. 実験として仮想空間上に2種類の部屋を作成し,情報量の追加や仮想空間上の動作がもたらす奥行きの違いを正視状態と逆視状態に分け, 主観的評価を行った.
  • 小谷 亮太, 岩見 祐里, 鉄谷 信二
    セッションID: S4-2
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    バーチャルリアリティ(VR)空間での移動において実歩行を用いることは、自然で臨場感のあるVR体験を実現するのに有効なインタラクション技術である。 しかし、実歩行を用いることの欠点として、ユーザはトラッキングスペースよりも大きな仮想環境内を移動できないことが挙げられる。この問題を解決する手法としてVR空間上における移動量および回転量を拡大・縮小させ、ユーザに大きな空間を移動しているよう錯覚させる研究がされており、触覚提示を加えることでより効果的な空間知覚操作を行っている。しかし、実歩行を伴うVR体験を気軽に楽しむという観点においては依然としてトラッキングに要するスペースを削減する努力が必要であると考える。 また、実歩行による移動量を相殺することで無限の歩行を可能とするロコモーションインターフェースの研究がされているが、大掛かりな装置を必要とするため手軽さに欠くという問題がある。 そこで本研究では入手が容易な椅子を用いた回転歩行により、VR空間内で無限の歩行を実現する方法を提案し、その感覚について評価する。
  • 岩瀬 隆志, 岩切 宗利, 田中 清
    セッションID: S8-2
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    3次元点群は, レーザーや写真測量によって3次元空間を多数の離散的な座標情報で表現したものである. 3次元点群を処理することによって3次元空間内の特徴を直接解析することができるため, 様々な応用が期待されている. 3次元点群に輪郭線を引く手法はダニエルらによって提案されている. この手法は表面セグメンテーションや表面メッシングを目的とし、幾何学的な形状を示す3次元点群に対して表面フィッティングを行い、表面同士の境界に存在するエッジに投影した点集合に対して輪郭線を追跡する. しかし, 測量現場などで取得したような一般的な自然形状を表す3次元点群のエッジに対して輪郭追跡することには必ずしも適していない. そこで本研究では, 遺構図作成への応用を目的として, 自然形状を表す3次元点群のエッジに対して輪郭追跡を行う新たな手法を提案し, 実際の遺構データに対する実験によりその有効性を示す.
  • 谷本 慎至, 村松 聡, 稲垣 克彦, 中後 大輔, 横田 祥, 橋本 洋志
    セッションID: S7-2
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    近年、人間と同じ空間で自立走行するロボットの開発が進んでいる。現在の自立走行するロボットのナビゲーション方法の多くは幾何学情報を用いて行っている。容易に実装できる一方で正確な自己位置が必要である点やセンサ情報の誤差に弱いこと等の欠点が挙げられる。人間の場合、正確な自己位置を把握しているわけではなく周辺の情報からおおよその位置を認識しそこからゴールまでの道を思い描くことで目的地にたどり着く。よって本研究では、手書き地図のような抽象的な地図に基づいて経路計画を行い目的地まで自立走行するナビゲーション手法を検討する。
  • -第一報: 3 次元アバターの作成を制御手法の検討-
    瀬野 裕大, 村松 聡, 稲垣 克彦, 中後 大輔, 横田 祥, 橋本 洋志
    セッションID: S4-4
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    本研究では近年、広く活用されるようになったオンラインでのエンターテインメントや教育において臨場感の向上を目的としたコミュニケーションシステムの実現を目指している。 本論文では深度カメラやスマートフォンのカメラを用いた3次元アバターの作成とこれを操作するための手法の検討と評価を行う。
  • 韓 江波, 村松 聡, 稲垣 克彦, 中後 大輔, 横田 祥, 橋本 洋志
    セッションID: S4-5
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    本研究では、コロナ禍で広く行われているオンラインでの教育において、学習効果を高めるためのXRによる、 新しいオンライン教材の実現を目指している。 本論文では、料理を例にして教材となる食材の3次元モデルの構築とこれをユーザに臨場感を向上させる掲示手法の検討評価を行う。
  • 近野 恵, 粟井 修司, 紺野 剛史
    セッションID: G5-4
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    日本では,2015年に人口に占める高齢者の割合が25%を超え,その比率は増加し続けている.同時に,認知症による高齢者の行方不明者数も年々増加している.多くの自治体では,見守りネットワークを立ち上げ行方不明者の早期発見を支援している.しかし,事前登録された身体的な特徴をもとに人手で捜索することにより,発見に時間がかかるため,さらなる早期発見が求められている.本研究では,歩行情報を事前登録するだけで,捜索時に複数の防犯カメラ映像から自動で足取りを調べ,見守りネットワークに提供することで,早期発見を支援する技術開発を目指す.防犯カメラ映像では,ガードレールなどが人の手前に映ることによりオクルージョンが発生するため,オクルージョンに頑健な照合手法の開発が必要となる.本稿では,顔,全身,歩容情報を用いた人物照合の先行研究の精度評価と,オクルージョンに応じて特徴量を適応的に選択することにより,高精度な照合を可能にする歩容照合技術を提案する.独自に作成したオクルージョン映像を用いて評価を行った結果,提案手法で平均83.4%と最も高い照合精度が得られた.今後は実際の防犯カメラ映像による精度評価を行うことで実用化を目指す.
  • 柏木 大輝, 内田 理, 宇津 圭祐
    セッションID: S3-1
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    YouTuberによるプロモーション動画は,企業広告,及び行政や公共機関による情報展開にも利用されている.動画によるプロモーションを有効的に行うためには,動画が多く視聴されることが必要である.そこで本研究では,企業プロモーションの動画が多く視聴されるための要件について明らかにすることを目的とする.そのため,まず4つの代表的なYouTubeチャンネルに着目し,企業プロモーションに該当する動画と該当しない動画について,視聴回数を比較する.そして,該当する動画のうち,視聴回数が多かったもの,及び少なかったもの,それぞれについて,動画のタイトル,及び内容の特徴について分析する.
  • 前谷 忠之, 阿部 孝司, 南 昌秀
    セッションID: G3-2
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    企業がテレワークを行う従業員の勤怠管理を目的として,Webカメラを用いてPCで作業する従業員の作業時間を計測する手法を提案した.Webカメラで従業員の作業状況を監視する場合,オンライン会議では複数人が同時にWebカメラの画角内に写ることが考えられ,それぞれの顔が小さく見えることや横を向くことが多いため,通常の顔認識技術を適用することは困難である.提案手法では,ユーザに対して1分間に1フレームを撮影し,肌を認識した白黒二値画像を生成する.そして,その画像をラン数を利用し,画像内に映っている作業者のごとに作業中か休憩中かを判別する.作業時間は,作業中と判別された連続フレームをカウントし1分単位で計測される.本研究では, 1つのWebカメラでオンライン会議を行なっている4人の作業者を対象に提案手法を適用し,作業中か休憩中の判別精度を検証する実験を行った結果,再現率・適合率は100%となり,提案手法により測定された作業時間と実作業時間を誤差なく計測することができた.
  • 伊藤 滉平, 阿部 孝司, 南 昌秀
    セッションID: G2-1
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    本稿では,胃X線像から胃萎縮の進行度を評価するための画像特徴量を提案する.提案手法では,まず診断領域を決定し,次に胃の表面が粗れている領域を抽出する.そして特徴量の抽出を行う.提案する特徴量は胃X線像から胃萎縮を読み取るための診断指標に基づくものである.具体的には,診断領域内の胃の粗れている領域の個数や面積を計測するものである.提案した特徴量の有効性を検証するために,84枚の胃X線像を用いて実験を行った.実験結果から,提案した特徴量が胃萎縮の進行度を評価するのに有効であることを示した.
  • 宮原 捺希, 吉岡 隆宏, 紺野 剛史
    セッションID: G5-2
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    過去数十年にわたり,都市の安全に対する脅威は世界的に増加している.防犯ソリューションは,多数の防犯カメラビデオを使用して,人物を検出,追跡,識別することを目的としている.特に犯人検挙には,映像が最も有効な情報となる.防犯カメラの設置数と活用機会は年々増加しているものの,現状は捜査員が手動でデータ収集と映像解析を行っており,容疑者を特定するため負担が大きい.そのため,近年ではAIを活用した人物特定のための技術が望まれている.本研究は,防犯カメラから人物を精度良く探索する技術を開発することを目的としており,人物特徴の一つである身長や所持物の寸法を活用し,目撃証言からの人物の絞り込みや,自動人物探索を実現することを目指す.映像中の人物の身長や物体の寸法は,カメラパラメータ(設置位置や設置角度などの外部パラメータ,光学的カメラ特性を表す内部パラメータ)を知ることができれば映像中の座標を基に計測することが可能となる.先行研究では,人物の身長とカメラパラメータが未知の状態でそれらを推定する手法を提案しているが,カメラの俯角がついた映像での評価を行っていないなど,防犯カメラに適用した場面での課題が残されている.よって,本研究ではカメラの俯角や映像中の歩行人数といった観点で防犯カメラの撮影条件にあるような歩行映像を用いることで,従来手法のカメラパラメータ推定手法の精度を向上させることを目的とする.
  • 駒形 英樹
    セッションID: P2-4
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    360度カメラはストリートビューやドライブレコーダ,不動産の物件紹介,ドローンによる撮影など,広範囲の情景の記録や提示を目的として広く使われ始めている.一方,360度カメラの多くは大きな歪みを伴う魚眼レンズを使用しており,一般的な画像処理アルゴリズムの適用が困難となることが多い.そのため,広範囲の情景の撮影が可能という利点があるにも関わらず,3次元形状計測や様々な画像処理センサーとしての使用は活発ではない.そこで,本研究では,これらのための基礎技術として,360度画像から直接,直線と平行線を検出する手法,および,検出した平行線の軸方向とカメラ姿勢を推定する手法を提案する.また,水平垂直線を使用して簡易的にカメラ内部パラメータを校正し,校正時と未校正時の二通りについて,カメラ姿勢の推定誤差を比較した実験結果を報告する.
  • 瀧野 菜美, 高橋 秀直, 橋本 浩希, 中後 大輔, 村松 聡, 横田 祥, 佘 錦華, 橋本 洋志
    セッションID: G3-3
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    本論文は,歩行者の服装から会社員や学生などの属性を推定し,その推定結果に基づいて,歩行者を安全に回避しながら自律移動ロボットを効率的にナビゲートする方法を提案する.ロボットは,走行中の街でよく見かける歩行者の服装(例えば,特定の高校生の制服)をあらかじめ学習し,歩行者の所属する組織を推定することができる.さらに,ロボットはその組織に属する人がその時間に向かう行き先情報を与えられ、その情報をもとにその歩行者の将来の歩行軌跡を推定し,その歩行者の歩行を妨げにくい走行経路を設計する.ロボットの走行軌跡の設計には,人工ポテンシャル法を用いた.ロボットの走行経路上に属性の異なる歩行者が検出された場合でも,提案するロボットはそれらの歩行者を実時間で適切に回避しながら効率的に目的地に到達することができる.提案手法の有効性は,試作ロボットを用いた被験者実験により確認した.
  • 塚田 謙太朗, 内田 理
    セッションID: S3-3
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    近年,スマートフォンの普及などにより,ネットリテラシーの低い低年齢層や高年齢層のSNS利用者が増加している.日本で利用率が高いSNSとしてはLINE, Twitter, Instagramなどが挙げられる.その中でTwitterは他のSNSに比べてリアルタイムでの情報拡散力が高く,最新情報や話題となっている出来事などの情報収集のツールとして広く利用されている. しかし,デマや不確かな情報が含まれるツイートが広範囲に拡散されるケースが少なくなく,社会問題となっている.例えば,新型コロナウイルスに関するデマツイートの拡散により,トイレットペーパーが全国的に品薄となった事例がある.不正確な情報の拡散が人々に誤った行動を起こさせてしまうということが,ネットリテラシーが低い利用者も増えているTwitterにとっては大きな問題であると考えられる.我々は,ネットリテラシーが低い利用者がデマを正しい情報と誤って認識することを避けるため,デマであると考えられるツイートとデマを訂正しているツイートを抽出して提示するシステムの構築を,特に生命の危険にもつながる新型コロナウイルス関連ツイートを対象として行っている.本研究では,その第一ステップとして,「デマ」や「嘘」などが含まれるツイートの分析などを行った.
  • 末永 紗羽, 内田 理
    セッションID: S3-4
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    総務省の調査によれば,ソーシャルメディアの利用率は,東日本大震災の翌年の2012(平成24)年が20.3%であったが,2019(令和元)年には86.9%と急増している.平成 28 年熊本地震や大阪府北部地震のような災害発生時には,SNSで安否確認や避難状況の報告といった情報共有が行われていた.電話やメールなどが利用できない状況であってもSNSは利用できたケースがあり,テレビ・ラジオと並ぶ非常時の情報手段として,SNSの存在感が高まっている.不特定多数の人との情報共有が可能な TwitterやFacebookなどでは,発災直後に投稿数が膨大になる.実際に,熊本地震では地震発生から1週間で約2,610万件の地震関連のツイートが確認された.そのような膨大の情報が流通する状況下において,被災者一人ひとりに対して有益な情報を短時間で提供することは困難である.このような背景をもとに,本研究では,災害時にTwitter上に投稿されたツイートから災害関連ツイートを抽出し,現地の情報を必要としている被災者等のその後の行動の意思決定を支援することを目的とする.
  • 大隣 嵩, 池畑 諭, 相澤 清晴
    セッションID: P2-3
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    近年,Neural Radiance Fields(NeRF)の登場により,透視投影画像を用いた任意視点画像合成(NVS)の精度が飛躍的に向上している.しかし,ERP形式の360度画像に対して,NeRFを適用した際の問題に取り組んだ研究はない.ERP形式の 360 度画像では,高緯度領域の空間的な歪みや,その広い視野角という特性から,一般的なNeRFの光線サンプリング手法は有効でない.この問題を解決するため,本研究では,360度画像に適したNeRFの光線サンプリング手法を2つ提案する: (1) Distortion-aware Ray Samplingと (2) Content-aware Ray Sampling.さらに,Replica DatasetとSceneCityによる360度画像の屋内・屋外の合成データセットを新たに作成した.実験により,提案手法は精度と学習効率の両面でオリジナルのNeRFより優れていることを示した.さらに,NeRF++を組み合わせることで,実シーンの360度画像群から高精度な任意視点画像合成が可能であることを示した.
  • 長田 優斗, 川邉 学, 本塚 旭
    セッションID: S1-2
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    医用テレメータは電波を用いて患者の生体情報をモニタリングする機器である。医用テレメータをトラブルなく使用するためには、電磁干渉がないこと、十分な強さで電波が受信されているかなどの電波環境の管理が重要である。一般的に電波環境の測定・評価には、セントラルモニタに搭載されている簡易スペアナ機能を用いた受信電圧の測定が行われている。セントラルモニタには受信電圧を数値として出力する機能はなく、調査者はセントラルモニタのディスプレイ上に表示されるグラフから目視で受信電圧を読み取る方法で行う。一方、医用テレメータで使用するチャネルは全部で480チャネルある。全てのチャネルの受信電圧を目視で読み取り記録することは多大な労力が必要で、加えて目視では読取誤差が大きいと考えられる。そこで、ディスプレイに映った簡易スペアナ画像をセントラルモニタのDVI端子から出力し、その画像を分析することで、各チャネルの受信電圧を取得する方法を検討した。
  • 蛭田 雄也, 宍戸 英彦, 北原 格
    セッションID: P2-6
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    本稿では新たな3次元情報推定の手法として,全方位カメラと一つの球面鏡で構成される反射屈折撮像系に基づいた単眼画像から,観察空間の奥行きを推定する手法を提案する.本手法は一度に広い空間の観察が可能である曲面鏡を用いた反射屈折撮像系を使用し,撮像系のセンサとして一台の全方位カメラのみを使用する.このため,本手法は学習に依存することなく,コンパクトな装置で広範囲の3次元情報を取得できる.3次元情報は空間認識にとって有用であるため,様々な分野において3次元情報の取得技術が急速に普及している.3次元情報のセンシング法としてレーザ光や多視点画像群によるものが知られており,また,深層学習による推定技術が発展を続けている.しかし,それぞれに大規模な装置や観測システム,事前情報が必要である.CGを用いて構築した環境において撮影した画像を用いた実証実験を通じ,多視点画像によるステレオビジョン,深層学習による奥行き推定との比較を行い,提案手法の有効性を確認する.
  • ジョンソン ジョージェフ, 阿部 孝司, 波部 斉, 兵頭 朋子, 上嶋 一臣, 工藤 正俊, 石井 一成
    セッションID: G2-2
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    本稿では,腹部CT画像を対象に肝細胞がんの治療効果を定量的に測定することを目的として,がん患者に対し経過観察前後のCT画像に現れている同一がん陰影領域を認識する手法を提案した.肝細胞がんの患者に薬を投与し効果が現れると,治療前に比べ治療後のがん部は縮小し,その濃度も減弱する. このように,治療前後でがん部の状態をCT画像で比較するには,治療前後のCT画像で同一のがん部を認識する必要があるが,治療前後で撮影日が異なるため,治療前後のCT画像で肝臓領域や領域内陰影の形状は全く同じにはならない.提案手法では,肝臓領域に輪郭補正を行い,肝臓周囲に10個の特徴点を均等に配置し,それぞれのがん部に対しそれぞれの特徴点との距離を測定し肝臓領域内におけるがん部の位置を求め,治療前後のCT画像で同一の場所にがん部があるか認識する.実験では,がん患者12名の治療前,治療後1回目,治療後2回目のCT画像を用いて提案手法の精度を目視評価した.治療前後での同一がん部は合計325組あり,323組の認識に成功した.
  • 植田 祥明, 藤木 淳
    セッションID: G2-4
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    スキャナで取得された文書画像の品質は、ノイズや非可逆圧縮により劣化している。文書画像の劣化は視認性の悪化や文字の認識精度の悪化を招く要因となりうるため、文書画像の品質を改善するための色補正は重要な処理である。本研究では、2色刷りされたカラー文書画像の色補正法を提案する。提案手法は色相補正処理およびエッジ保存平滑化処理からなる。提案手法では、2色刷りされたカラー文書画像の各画素は無彩色またはカラーインキのインキ色と同じ色相をもつと仮定する。したがって、劣化のない画像においては、全ての画素がある等色相平面上に存在する。 提案手法では、まず、誤差が最小となる等色相平面を求め、各画素を等色相平面に射影することで色相を補正する。次に、エッジ保存平滑化処理により、平坦部における微小な明度変化や彩度変化を抑制することで、ノイズによる劣化を取り除く。実験では、文書画像に対し色補正処理を行い、提案手法の有効性を検証する。なお、本研究の目標はスキャナによって取得した画像の完全な色再現ではなく、色補正処理を行うことによって劣化の少ない自然な見た目の画像に変換することである。
  • 平川 颯, 江島 愛唯花, 鶴田 沙也加, 木村 美咲子, 松延 佑将, 篠塚 賢一, 徳安 達士
    セッションID: S9-1
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    近年,内視鏡外科手術の実施症例数は増加傾向にあり,これに伴って外科医の手術室外業務も増えている.外科医は自身が執刀した手術の内容を他者に説明することがある.例えば,腹腔鏡下胆嚢摘出術であれば平均的な手術時間は70分程度であるが,その重要なシーンを編集して,カンファレンス用であれば2分程度,学会発表用であれば20から30秒程度のショートクリップを作成しなければならない.本研究では,人工知能を用いて手術の工程,用いられた処置具,主要な解剖学的ランドマークの時系列データを作成し,これに基づいて外科医が重要なシーンを選択できるシステムの開発を目的としている.発表では,システムに用いている人工知能の概要を紹介し,システム開発の現状について報告する.  本研究の遂行にあたり,指導教官として終始多大なご指導を賜った,福岡工業大学情報工学部情報システム工学科教授徳安先生に深謝致します.多数の資料提供と共同開発をして頂いた大分大学医学部様に深く感謝致します.最後にオリンパス株式会社様には研究にご協力頂きました.ここに誠意の意を表します.
  • 熊野 琉斗, 佐村 俊和, 多田村 克己
    セッションID: S9-4
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    人口衛星に搭載された合成開口レーダー(SAR)による観測は、衛星から照射された観測用マイクロ波の地表面における後方散乱成分のうち衛星のアンテナで受信したものを到着順に記録することで実施される。この観測原理により,地表の凹凸に起因して観測用マイクロ波の届かないレーダーシャドウ領域が発生する場合がある。このレーダーシャドウ領域を、国土地理院発行5mメッシュDEMデータを利用して抽出する手法が提案されている。本稿では、レーダーシャドウ領域抽出の従来手法を更に高速化及び必要なデータ量を軽量化する手法を提案する。いくつかの仮想地形と実際の地形に提案手法と従来手法とを適用した結果を比較し、提案手法の有効性を確認した。
  • 内田 理, 小杉 将史
    セッションID: G3-5
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    市民と行政が連携して様々なまちの課題の解決に取り組む市民参加型・市民協働型まちづくりに取り組む自治体が増加しており,その一環として,PCやスマートフォンのようなICT機器を活用した市民通報システムの導入事例も増えている.例えば千葉県千葉市では,まちの課題を投稿できるちばレポというアプリケーションの運用を2014年に開始し,現在は,ちばレポを発展する形でMy City Reportという市民協働投稿サービスの開発,運用も進められている.我々は,先行研究で開発したTwitterを利用した災害情報共有システムをベースとした道路通報システムを神奈川県平塚市と共同で開発し,2019年3月より平塚市の公式システム「みちれぽ」として運用を行っている.本稿では,Twitterを利用した道路通報システムみちれぽの機能や特徴の紹介と,サービス開始から約3年間の運用状況の報告を行う.
  • 石川 龍之介, 坂本 風輝, 内田 理, 宇津 圭祐
    セッションID: S3-2
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    2020年以降,新型コロナウイルス感染症の流行が続いており,感染症に関する様々な情報がTwitter上で共有されている.2021年2月より日本国内においてワクチン接種が開始されたが,同時期より本ワクチンに関するデマ情報,及びこれを否定・訂正する投稿(ツイート)が見られた.社会的混乱の抑制のためには,デマ情報の拡散を防止することが必要である.そのため,デマに関連するツイート,及びこれを否定・訂正しているツイートの特徴を明らかにすることは重要であると考える.本研究では,当該ワクチンに関するデマ情報に関連するキーワードとして「不妊」と「マイクロチップ」に着目し,それぞれのキーワードを含むツイートを収集する.そして,デマ情報を否定・訂正しているツイートとそれ以外のツイートに分別し,リツート数の多いものについて比較を行う.また,否定・訂正しているツイートの投稿者の特徴についても明らかにする.
  • 松本 早起, 池畑 諭, 相澤 清晴
    セッションID: P3-2
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    世界中様々な地域の探索を可能にするツールへの需要は大きい。画像と地図情報を組み合わせたGoogle Street View(GSV)はその代表例である。一方、ムービーマップは歩行者視点の360度映像群を用いて対象地域を可視化するツールである。GSVと異なり画像の代わりに映像を用いることで、その場の空気感をよりよく伝えることができる。ただ、現状のムービーマップは既撮影映像を基に構築されたアーカイブとしての利用に留まっている。 本研究はこのアーカイブとしてのムービーマップにライブ性を付与することを目的としている。これにより、ムービーマップを単なる探索ツールから、その時その場の体験ができるエンターテイメント性を有するツールに昇華することが狙いである。本研究では実現のためのアプローチとして、以下の2つを紹介する。(1)ムービーマップ中の一部領域にライブビューを埋め込む。(2)ムービーマップ中の特定地点において360度ライブ映像に切り替える。
  • 紺野 剛史, 粟井 修司, 矢内 利政
    セッションID: G5-3
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    スポーツの中でも野球は,一流投手からアマチュア投手まで幅広いレベルの選手が野球肘と呼ばれる肘関節障害による痛みを経験し,場合によっては戦線離脱を余儀なくされている.野球肘を予防するためには,肘関節の外反ストレスを軽減させる投球フォームの習得が必要である.しかし,外反ストレスの大きさは容易に自己認識できないことが野球肘の予防が難しい原因のひとつになっている.そこで本研究では,スマートフォンで撮影した映像から自動的に肘関節の外反ストレスを算出する方法について報告する.野球経験の有無や体重,身長の異なる13名の被験者の投球動作をスマートフォンと光学式3次元動作解析システムで同時に記録し,2種類のデータについて,逆動力学的アプローチにより各投球の肘関節の外反ストレスを計算した.その結果,提案手法と光学式3次元動作解析システムから算出した外反ストレスの平均絶対パーセント誤差が15.31%となり,実用可能性が示唆された.今後は,ユーザインタフェースを含めたスマートフォンのアプリの開発を行い,サービス化の検討を行う.
  • 常盤 晧介, 糸井 清晃
    セッションID: S6-4
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    近年,電気,電子機器を扱う際に多くが機器本体を動かすのにリモコンのようなデバイスを間接的に介す,または,機器本体のボタンを直接操作する手法を取っている.しかしこれらの手法は操作者に若干の拘束感を与えている.このような問題を改善するために,手のジェスチャを直感的なユーザーインターフェースとし,機器操作を行うことができる仮想デバイスとする研究が行われている.これにより電子,電気機器の入力動作を拘束感に捉われずに使用することができる.本研究では,手のジェスチャで機器操作を行うために、手の検出及び形状の認識を主眼とする.このとき、単眼カメラを用いて認識する部分を限定し,機器の操作者に焦点を当て動作の安定性獲得を目指す.マウス操作を例として,3つの手形状を設定し、カスケード分類器及びYOLOv5で検出を行う.ジェスチャに用いる3つの手形状のデータセットをそれぞれ用意し,学習を行う.このとき、データセットの条件による検出結果の違いを比較するとともに、データセットの評価を行う.
  • - XGBoost とベイズ最適化による水分量推定モデルの構築 -
    江崎 雅隆, 神谷 健太郎, 中矢 大輝, 田村 泰史
    セッションID: S1-5
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    ハイパースペクトルカメラは対象物から入射する電磁スペクトルを高い波長分解能で検出できるVNIR センサーであり、近年あらゆる分野での応用が期待されている。本研究では、ハイパースペクトルカメラを施工分野に応用し、関心領域の抽出、盛土に含まれる水分量のおおよその推定の可能性を検討した。データは実際の現場の方の協力のもとで撮影された施工中の盛り土のハイパースペクトルデータを使用した。関心領域の抽出については、抽出対象領域の平均教師スペクトルが用意できれば、そのスペクトル波形に類似している領域の抽出が可能であることを確認した。次に、水分量の推定に関して、抽出された盛り土に対し、水分量ごとにラベリングを行った教師データを用いてXGBoostなどのアンサンブル学習で構成された予測モデルを作成したところ、94%の分類精度が得られた。以上のことから、ハイパースペクトルカメラの施工分野における応用可能性が示唆された。
  • Haihan Zhang, 鳥屋 剛毅, 宍戸 英彦, 北原 格
    セッションID: S7-1
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    ドローンを使用して大規模なシーンを三次元復元する方法は、三次元都市モデリングで広く使われている方法である。具体的なプロセスは、UAV (Unmanned Aerial Vehicle) を用いて対象都市で空撮の多視点画像を取得し、特徴点のマッチングにより三次元都市点群モデルを復元するものである。このようにして取得した空撮多視点画像は、隣り合う画像間の十分なオーバラップが必要である。オクルージョンなどの影響を減らすために、できるだけ多くのシーン情報を取り込むようにUAVを飛行させる必要があるため、大規模な都市モデリングには非常に時間と労力を要する。本論文では、少数の空撮オルソモザイクビューのみを用いて、都市建物の形状を抽出し、壁などのオクルージョンが存在するシーンを補完できる階層的点群補完手法を提案する。補完結果は、仮想現実空間で取得した都市モデルによって精度を検証した。
  • 中村 凌, 植田 祥明, 藤木 淳
    セッションID: S8-1
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    本論文では,少量の画像から画像内のどの部分が前景か背景かを特定するために,対象画像に比べて入手が容易な背景画像を利用して,背景の特徴を学習することで,画像内の背景部分を推定し,背景以外の部分として対象領域を抽出する手法について提案する.本論文で提案する背景を学習する手法は対象画像からランダムに切り出した複数枚の小領域のパッチを,背景画像からランダムに切り出した複数枚の小領域のパッチを利用して前景と背景に分類する(背景学習).対象画像から切り出される背景パッチには背景ラベルが与えられるべきだが,背景学習では,対象ラベルを与え たものを訓練データとする.これは,誤ったラベルを 背景パッチに与えることに相当する.その代わり,背景学習では,“背景”ラベルを持つ背景画像から大量の ground truth の背景パッチを学習することで,ground truth に似た誤ったラベリングがされた背景パッチを背景と分類するように誘導する(識別誘導).関連手法として,ラベルから対象領域の位置をピクセル単位で特定する Weakly Supervised Object Localization という 研究がある.本提案手法は,画像に付与されたラベルから,比較的に少量の画像で対象領域抽出の性能を良くする工夫を行なっていることから,画像が少ないという条件下で関連手法より性能の良い対象領域抽出を行えることが期待される.
  • 小田巻 誠
    セッションID: P2-1
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    近年、デジタル技術の進歩により、撮像画像を演算し、新たな表現を実現するコンピューテショナルフォトグラフィー技術が進展している。この技術の一環として、複数のカメラ画像を合成することが可能となった。リコーは2つの低視差の魚眼レンズをスティッチングにより合成し、360度画像を生成する世界初のコンシューマ向けカメラTHETAを開発した。その技術の進歩を解説する。また、360度カメラは、死角なく撮影するその特徴を生かし、不動産業界、建築業界などを中心にビジネス活用が広がってきている。これらサービスは、その広い画角を活かした画像処理、認識処理を活用することで構成されている。本稿においてこれら360度画像処理技術について解説する。
  • 藤木 弘親
    セッションID: P3-3
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    近年,360度画像を利用した不動産広告を提供するサービスが増えている.物件広告に360 度画像を使うことでユーザは撮影された物件内の自由な方向を見られるため,実際の内見に近い体験がブラウザ上ででき る.コロナ禍においてはリモートでの物件紹介が求められており,360度画像を使った広告は単なる広告写 真以上のメリットをユーザにもたらしている.一方,広告を用意する不動産エージェントからすると,これまで通りの従来型カメラでの広告撮影に加えて,360度カメラでの撮影も必要になり撮影の手間が2倍近くになる問題があった.そこで本研究では,360度画像から広告にふさわしい透視投影画像を自動で切り出すことで,従来のカメラでの広告撮影を代替することを目指した.不動産広告画像に求められる条件を定め,撮影された360度画像に映る屋内シーンの解析などを通し,従来のカメラで撮影したのと同等の画像を切り出すアルゴリズムを提案する.
  • 坂野 文菜, 和田 豊, 長谷川 克也, 堀 恵一
    セッションID: G3-8
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    ハイブリッドロケットの固体燃料表面に形成される燃焼火炎の温度を取得するため,二色温度法を用いた温度計測を実施した.2.0 MPaの燃焼室圧力環境で形成される2000 K以上の火炎の温度を,ハイスピードカメラで記録される赤色と緑色の輝度温度からHB法を用いて解析した.本研究により,これまでは不明瞭とされていた燃料表面上の高速現象が初めて明らかにされた.また,固体燃料表面に形成される高温の火炎温度計測には二色温度法による画像解析が有用であると示された.
  • 西田 友是
    セッションID: G1-1
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    アニメーションでは、モーフイングが有用である。モーフィングはメッシュモーフイングとフィールドモーフイングに分類できる。本稿では後者に属す方法を提案する。従来この方法では2つの図形の特徴を指定するのに線分(ベクター)が利用される。よく変形対象となる人間の顔や動物などでは背景との境界線は曲線が一般的であるので、対象物体の特徴を指定するには曲線の方が有用である。従来法では特徴を線分で指定し、線分からの距離を参考に変形量を計算される。提案法ではベジエ曲線を利用し、曲線から任意の点への距離関数をベジエ関数で表現できることを示し、距離関数の制御点を利用して点と曲線の最短距離を抽出できる方法である。
  • 平山 亮
    セッションID: P6-1
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    博物館ではレプリカ資料など実物ではない模型を展示することが多い。立体的な模型を作る場合、3Dプリンタを利用することにより、3Dデータから模型製作でき、複製も容易である。音声言語関連の展示を行う場合の音声発話に関連する器官の模型を製作事例について、その製作方法と展示模型製作における3Dプリンタの有用性について述べる。
  • 山内 大輝, 平山 亮
    セッションID: P6-2
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    世界各地に存在する歴史的建造物は屋外に存在することが多いため刻一刻と風化していっている.そういった歴史的建造物を保全するための1つの手法としてドローンとLiDARを用いた3次元物体形状計測を提案する.ドローンを用いることで容易かつ高所などにも対応し,LiDARにより正確な3次元モデルを生成する.本提案では点群処理及び3次元モデル生成にOPEN3Dを使用した.
  • 古田 泰志, サンドバル ハイメ, 岩切 宗利, 田中 清
    セッションID: S8-3
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    写真撮影によって三次元点群を作成する際に,予め指標としてキューブを配置し,キューブを含んだ三次元点群を作成する方法が検討されている.しかしながら,膨大な容量の点群データから,キューブ領域を検出することは計算コストが高いことが課題となっている.そこで本研究では,取得した点群に付与されている色情報を用いて,2段階のフィルタリング処理によりキューブ領域だけを高速かつ正確に抽出する方法を提案し,その有効性を示している.
  • 岡村 光恭, 岩切 宗利, 田中 清
    セッションID: S8-4
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    3次元点群処理はコンピュータビジョンの一分野であり, 近年様々な分野で応用されている. 動画像系列から三次元点群を再構成する際にフレーム内に移動物体が存在すると,復元した3次元モデルに移動物体が残ってしまい, 点群全体の復元精度が低下してしまう課題がある.そこで本研究では, オプティカルフローとDetectron2を用いて移動物体を検出し, その部分をマスキングして3次元復元を行う方法を検討し, その効果を検証した.
  • 上田 栞, 藤井 亮, 斎藤 英雄, 星名 豊
    セッションID: S1-6
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    電線ケーブルを構成する素線の3次元構造の解析は,ケーブルの様々な特性を検証するために必要な技術であり,このためにX線CTを用いた非破壊検査が利用されている.しかし,X線CT画像の解像度の限界から,画像に撮影される各素線が不鮮明であり,ケーブルの長手方向に撮影された数千枚のCT画像から数千本もの素線の3次元構造を正確に抽出することが困難であった.本研究では,ケーブルの3次元X線CT画像からケーブル内の各素線の3次元構造を推定する方法を提案する.提案手法は,まず,各画像でFaster R-CNNを用いて素線領域を検出し,各素線領域をケーブルの長手方向に多数収集されている断面画像群について追跡して,素線の3次元軌跡として構造を推定する.Faster R-CNNの訓練には,素線領域を模擬した合成画像データセットを用いることにより,訓練用データ生成のためのアノテーション作業不要な素線検出を実現している.実データに対して提案手法を適用した結果,1%程度の誤差で素線検出が可能であり,さらにケーブル長手方向のX線画像群からの素線追跡では,40%から80%の素線が500フレームに渡り追跡できることを確認した.
  • 奥田 悠太, 山本 洋太, 中村 和晃, 谷口 行信
    セッションID: S6-1
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/12/02
    会議録・要旨集 認証あり
    牛舎の天井に設置されたカメラで撮影された牛舎画像を用いて、画像認識により、乳牛の発情兆候発見の手がかりとなるマウンティング行動を自動検出する。マウンティング行動は稀にしか発生しないため、実際のマウンティングデータ収集は困難である。そこで本稿では,2枚の乳牛画像を重ね合わせた画像を擬似マウンティング画像とし、マウンティング画像か否かの2クラス分類を学習する。
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