抄録
X線CTやMRIによる生体内断層画像列からの領域抽出手法は多く提案されているが、近年開発された3D-ISMによる生体内のフルカラーかつ大量な画像列に対応した抽出手法は未だ確立されていない。我々はこれまでに、リージョングローイング法における恣意的な拡張条件や閾値をなくした適応的領域判別手法を提案し、多くの生体内カラー画像列からの領域自動抽出に成功してきた。本稿ではさらに、リージョングローイングの判別部に線形判別分析を適用し抽出精度の向上を目指した。また、断層画像20枚ごとに設定した開始領域からの双方向セグメンテーションを提案することで、従来は難しかった生体内軟組織の抽出および可視化を行ったのでその結果を報告する。