抄録
動画配信の高効率化を図るために,キャッシュ動画配信方式が検討されている.利用頻度を品質独立の優先度算出に利用した場合,高品質利用時に低品質を必須とする階層データの復号条件があり,高品質利用が低品質利用よりも多い場合,動画管理効率低下の課題があった.そこで本研究では,品質利用条件を考慮した映像管理方式を提案した.本手法は,低品質データに対して高品質利用頻度を加算する方法である.従来手法として品質独立型管理方式,低品質重み付け手法として順位シフト法を利用した.また,各手法に対して,伝送量を低減する改善手法を定義した.評価値を利用して, 1次キャッシュ,2次キャッシュにおいて,提案方式が有効であることを示した.