農業情報研究
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トウモロコシ簡易登熟期・収穫期予測モデルの開発と普及
Matthew Laurenson二宮 正士
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2001 年 10 巻 1 号 p. 1-11

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抄録
トウモロコシ品種の選定や収穫期予測を支援するための簡易モデルをパソコン上のリレーショナル・データベース・ソフトウエアを活用して開発し実際に運用した.実装したのは3段階の生育ステージに基づくモデルで,毎日の気象データと絹糸抽出期や登熟期に関する圃場観察から収穫日等を推定するものである.その際,30年間にわたり蓄積されたデータを使って,平均収穫日やその変動幅を推定したり,登熟に先立つ霜害の危険性を予測できる.穀物買上会社は,何年にも渡り,本ソフトウエアを利用して,農家を指導してきた.その間平行して,本ソフトウエアを大幅に見直し改良も行った.
このパソコン上の英語版単一作物モデルを開発し運用する経験から,インターネット上で複数作物を扱える多言語システムの開発の必要性を痛感するようになった.そして,そのための全く新しいシステム開発に着手し,相当部分が開発終了したり,プロトタイプとして実現できた.新システムの基本概念は,データの仲介システム,オブジェクト指向データベース,インターネット対応の地理情報ソフトウエアである.
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© 2001 農業情報学会
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