2006 年 15 巻 4 号 p. 349-358
ゲームに慣れ親しんでいる青年を対象に, ゲームを通じて農業への興味を喚起させるためのシステムを開発した. このシステムでは, ゲームという仮想空間の中で利用者が主人公となり, 新規就農生活を体験することが出来る. 農作業や作物の画像を活用することで新規就農生活を視覚的に理解することや, ゲーム中のイベントを通して農業に関する初歩的な知識を習得することが出来る. このシステムに対する利用者アンケート調査を実施し, ゲームを通じて農業への興味を喚起する効果があることなどを明らかにした. また, ゲーム性と現実性のバランス, 農業経営・作物に関する内容の充実等が今後の課題であることも明らかになった.