農業情報研究
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原著論文
SEICAカタログ番号を利用した商品バーコードの設計
島川 悠太杉山 純一中嶋 和成高木 順子
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2008 年 17 巻 3 号 p. 111-118

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抄録

農産物の安全性・安心への関心が高まる中,様々な生産情報開示システムが開発されてきた.これらのシステムのほとんどはホームページ上で情報を開示するものであったが,生産情報開示の次段階の技術として,蓄積された情報をマーケティング情報として活用していくべきである.そこで,生産者・販売者・消費者の結節点である農産物直売所のPOSシステムに着目し,公的な農産物データベースである青果ネットカタログ[SEICA]と連携し,生産情報活用と販売管理を同時実現するPOSシステムの開発に取り組んだ.第一段階として,SEICAカタログ番号を利用した商品バーコード[SEICA商品バーコード]を設計した.SEICA商品バーコードによる販売管理を行うことで,SEICAカタログ情報を利用した販売データの集計・分析が可能になった.また,直売所の既存のインストアバーコードとSEICA商品バーコードとの互換性を確保し,異なる二つの商品バーコードの並行利用を可能にし,柔軟なシステム運用を実現した.SEICA商品バーコード及び,それに対応したPOSシステムは農産物ソースマーキングに対してのひとつのソリューションだと考えられる.

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© 2008 農業情報学会
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