農業情報研究
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原著論文
変化点分析法を用いた圃場環境情報の特徴量抽出とその妥当性の検証
岡安 崇史Andri Prima Nugroho尾崎 彰則光岡 宗司南石 晃明井上 英二平井 康丸
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2013 年 22 巻 3 号 p. 174-182

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抄録
圃場に設置された簡易モニタリング装置を用いて計測・収集される環境データは,作物の生育状況,病害虫の発生等の把握・予測のみならず,播種・移植,潅水,施肥,防除,収穫等の種々の農作業の最適化のための重要な情報となる.しかしながら,モニタリング装置の設置台数,さらには各装置に接続されたセンサー数の増加に伴い,データベースに保管される計測データは急速に増大していくことが予想される.このため,これら膨大なデータの中から農業生産に必要なデータを効率的かつ迅速に抽出するための技術の開発が求められている.本稿では,まず,圃場環境の常時監視,農業生産工程の最適化,農家間での生産情報の共有等を目的に著者らが開発を行ったハウス内環境の簡易モニタリングシステムについて概説する.次に,特異スペクトル変換と称される時系列データ解析手法に基づく特徴量抽出プログラムを開発し,同モニタリングシステムで計測されたハウス内環境情報の変化点の抽出,さらには,抽出した変化点情報と農作業履歴データとの比較・照査を行い,本解析手法ならびに自動検出された変化点情報の妥当性について検討を行った.
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© 2013 農業情報学会
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