多種の低コスト相対湿度センサが市販されるようになり,温室用環境計測機器に使用されるようになった.しかし,低コスト相対湿度センサが温室植物生産環境でどの程度の耐候性を持つのか,明らかになっていない.また,製品間の比較データも乏しい.低コスト相対湿度センサ6種を用いて,トマト栽培温室の環境に3ヶ月間曝露処理し,その性能に変化が生じるかの試験を実施した.その結果,トマト栽培温室の多湿・多塵埃環境での曝露処理により,相対湿度90%~96%の高相対湿度領域では,温室設置区で曝露処理前後の計測値の変化が最大 4%程度低めになった温室植物生産では,高相対湿度環境が,蒸散抑制,結露,病害発生に大きく影響するため,このようなセンサを使用した製品を導入する場合,その特性を考慮した取り扱いが必要である.