農業のIT化に伴い,クラウドサービスを用いて作業記録を行う事例が増えてきた.しかし,情報入力の手間がシステム普及のネックとなっている.本研究グループでは,農作業記録の自動化による作業記録の省力化を目指し,農作業データを自動で取得するシステム及びその取得データから農作業を推定する手法を提案した.具体的には,長距離交信が可能なUHF帯のRFID(Radio Frequency IDentification)タグを,圃場内の道具,場所,品種(を示す札)に貼り,農作業データを取得した.取得データに対してナイーブベイズ分類器を適用して農作業を推定しサーバ上へ記録した.本システムは農業現場への普及を意識し,低価格な構成での開発を行った.本論では提案システムの構成とシステムを用いた実証実験の結果について報告する.