サトウキビ育種では,毎年大量のデータが収集されている.これらのデータを利活用し,育種を高度化することが求められている.本稿では,育種試験において設定される試験区と,各試験区においてサトウキビが栽培される場所を栽培区画とする.そのうえで,栽培区画が持つ位置情報と試験データを統合させるためにGISを活用する.またこの位置情報は,RTK-GNSSを用いてGIS上に高い精度で配置する.こうした育種試験情報は,日常的に持ち歩けるモバイル端末での利用が有効なため,(1)Android端末で稼働するQFieldを利用する方法と,(2)QGISのデータをWebで利用可能なファイルに変換する方法を紹介する.