日本地理学会発表要旨集
2008年度日本地理学会春季学術大会
セッションID: S704
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ジオツーリズムとは何か,その可能性?
*岩田 修二
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抄録

 ジオツーリズムの「ジオ」とは,地質学と地形学の「地」である.geosite(地学的場所)に焦点を当てる(理解し評価する)ツーリズムである.geositeとは,風景 (landscape),地形(地形群と単一地形),露頭,化石床,化石,岩石,鉱物である.geositeそのものと,それらを造りつつある,あるいは造りあげた過程・作用を含む.ジオツーリズムは地理学的ツーリズムに含まれる.自然地域ツーリズム・エコツーリズムの一部を構成する.しかし,非生物が対象である.geositesを訪れても単なるレクレーションであればジオツーリズムではない.ジオパークの概念と共に形成されてきた.
 オーストラリアのWave Rockの観光を真のジオパークにするための工夫の案はジオツーリズムに於けるインタープリテーションの重要性を示す.
 ジオツーリズムが地域振興に役立つ例としてパキスタン北部,パスー村の例がある.
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© 2008 公益社団法人 日本地理学会
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