主催: 公益社団法人 日本地理学会
近年, UAV(Unmanned Aerial Vehicle:無人航空機)の発達により,小型UAVが入手しやすくなり,様々な調査で利用されている。特に,農業・インフラ点検・測量・警備・災害対応の分野で先行して利活用されているといえる。
また,さらに赤外線サーモグラフィーの小型化により,UAVに搭載して撮影した赤外線画像から,海水面の温度分布や海底湧水の影響範囲を捉える研究が行われている。これらによれば,水面下からの湧水の影響が海水面へは,水深1.5m程度までの浅い場所に限られるが, 顕著に捉えることができている。これらの成果は,より広域的な水面温度分布を観測することができるようになったことが示唆される。そこで,本研究では,熱源が明確な日光湯ノ湖における温泉湧出地点からの水温分布から温泉水流入量の推定を考察する。