抄録
近年の研究によって、児童自立支援施設に入所する児童生徒のうち、約40%に発達障害の診断または疑いがあるとされている。特にAD/HD のある児童生徒が注目され、厚生労働省は、施設入所児のうち42.6%に注意欠陥多動傾向が認められると報告している。本研究の質問紙調査でも、施設に勤務する教職員の多くは発達障害のうち特にAD/HD の行動傾向に指導上困難を感じており、またその特性に起因する副次的な問題にも困難を感じていることがわかった。今後の当該施設における学校教育においては、教職員の発達障害に関する高度な専門性が必要であると考える。また、個々の特性に応じた特別な支援計画の作成や特別支援教育コーディネーターの機能についてもさらなる改善が求められるであろう。