青森保健医療福祉研究
Online ISSN : 2435-6794
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総説
コ・プロダクションに関するソーシャルワーク研究の文献レビュー
―イギリスの研究動向と日本のコ・プロダクション研究における論点―
小山 宰
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ジャーナル オープンアクセス

2025 年 7 巻 2 号 p. 58-64

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抄録

〔目的〕 イギリスのソーシャルワーク(以下,SW)研究で論じられるコ・プロダクションの成果物とソーシャルワーカー(以下,SWr)の役割を先行研究レビューにより明らかにし,わが国のコ・プロダクション研究およびSW実践の体系化に関わる論点整理を行うことを目的とする。

〔方法〕 Web of Scienceを用いて,SWとコ・プロダクションをテーマとしたイギリスの先行研究を抽出し,各先行研究で論じられるコ・プロダクションの成果物とSWrの役割についてレビューを実施した。

〔結果〕 先行研究において論じられるコ・プロダクションの成果物は,知識(14件),保健医療福祉サービス(5件),デジタルストーリーテリング(1件)であった。またコ・プロダクションに関わるSWrの役割は,知識のコ・プロダクションに関わる①研究協力および生産された知識の活用と,コ・プロダクションの実践全般に関わる②利用者と専門職の関係形成の円滑化,③コ・プロダクションの実行に伴う不備への対処の3点が論じられていた。

〔結論〕 イギリスのSW研究で論じられる多様なコ・プロダクションは,利用者参加を促進する点で共通しており,SWrはその成立に不可欠な役割を果たしている。わが国のSWに関連したコ・プロダクション研究の深化には,サービスのコ・プロダクションの議論の拡張と,現に当該実践を行うSWrによる利用者らとの関係形成の実践を帰納的に整理することが重要となる。

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© 2025 公立大学法人青森県立保健大学

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