図書館学会年報
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論文
大学図書館における館内利用と館外貸出との相関関係についての実証分析
岸田 和明高山 正也逸村 裕原田 隆史小川 治之
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1995 年 41 巻 2 号 p. 49-65

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抄録
 本稿の目的は,大学図書館における館内利用と館外貸出との関係を,実際のデータを用いて実証的に分析することである。本稿では,2つの大学図書館における,貸出図書についての館内利用データおよび館外貸出データを分析した。そのうち lつの大学図書館については,1年間にわたるデータを処理し,和書・洋書別,貸出・利用された月・週別,図書の年齢別,図書の主題分野別に,それぞれ館内利用回数と館外貸出回数とを集計した。なお,処理したレコード件数は,館内利用と館外貸出を合わせて約23万件である。その結果,両者の間に高い正の相関関係があり,回帰モデルを用いることによって,館外貸出から館内利用がかなりの精度で予測できることがわかった。また,もう lつの図書館については,その約 l週間分のデータを用いて,主題分野別での集計を行ったところ,やはり同様の結果が得られた。しかし,より細かなレベルでは,図書の性質や利用の時期によっては,館内利用あるいは館外貸出のどちらかが多くなる傾向が見い出された。
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© 1995 日本図書館情報学会
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