2011 年 64 巻 6 号 p. 355-365
2010年1月~10月の慶應義塾大学医学部中央臨床検査部において,血液培養検体から分離・同定された164株を対象とし,meropenem(MEPM)および対照抗菌薬の抗菌力を検討した。その結果,MEPMはグラム陽性菌からグラム陰性菌に至る幅広いスペクトルの菌種に対して強い抗菌力を示し,カルバペネム系抗菌薬の中でも,特にグラム陰性桿菌に対して優れた抗菌力を示した。また,今回の検討結果を過去13年間,計6回の結果と比較したが,MEPMの抗菌力においては明らかな低下傾向は認められず,現時点においても良好な抗菌力を保持していることを確認した。MEPMの1日最大用量の上限が3gまで引き上げられたことから,難治性・重症性感染症に対する有効かつ重要な抗菌薬として今後さらに期待し得るものと考えられた。