抄録
α-Aminobenzyl penicillin (Viccillin ‘Meiji’) は, 1961年英国において6-Aminopenicillanic acidから誘導合成された新合成ペニシリンで, 従来の合成ペニシリンよりも広い抗菌スペクトルをもち, グラム陽性および陰性菌に有効に作用する。さらに, 酸に対して安定で, 経口投与後の持続時間も長く, 血中濃度も良好に得られるという。
本剤の経口投与による成績については, 1962年J.Antibiotics, Ser.B誌上に発表したが, 今回同じく明治製菓薬品部から注射用試薬の提供を受け, 2~3実験してみる機会を得たので, 以下にそれらの成績を報告する。