The Journal of Antibiotics, Series B
Online ISSN : 2186-5469
Print ISSN : 0447-8991
ISSN-L : 0447-8991
産婦人科領域に於けるPimaricin膣錠の臨床的検討
張 南薫野原 俊一張 志明
著者情報
ジャーナル フリー

1965 年 18 巻 5 号 p. 373-374

詳細
抄録
Pimaricinは, Polyene typeのantibioticで, 1955年STRUYK等によつて, 南アフリカ連邦ナタール州のピーターマリツブルグ地方の土壌から分離されたStreptomyces natalensisの培養濾液から分離された無色の結晶性化合物で, 多くの真菌および酵母菌に対して抗菌作用をもつ。MANTEN等によれば, Tetracycline経口投与によつて発生したマウスおよびラッテの胃腸管内常在酵母菌に対して, 抗菌作用が強い。STRUYK等によれば, トリコモーナス原虫に対しても, 抗トリコモーナス作用をもち, その毒性は低いといわれている。以上の結果から, この薬剤は, 膣トリコモーナス症および膣カンジダ症の治療に対して, 価値ある薬剤と考えられる。
我々は, 産婦人科領域における, 膣トリコモーナス症, ならびに, 膣Candida症に対して, 臨床的に本剤の治療効果を検討し, 又試験管内における本剤の抗菌力について検討したので, 報告する。
著者関連情報
© 公益財団法人日本感染症医薬品協会
前の記事 次の記事
feedback
Top