1967 年 20 巻 1 号 p. 47-54
1957年, SHEEHAN等による6-Amino-penicillanic acidを基本とする新ペニシリンの合成の成功以来, 側鎖を異にした, 何種類かの合成ペニシリン製剤が開発され, 抗耐性, 抗酸性, さらに広域性製剤にまで発展するにいたつた。
最近, Bristol研究所で開発されたIsoxazolyl-penicillin の新らしい型のものは, Methyldichlorophenylisoxazolyl-PC (以下, MDI-PCと略) と呼ばれ, 従来のMCI-PCにさらにもう1つCl基を6番目の位置につけたものである。本剤の特徴は, 経口投与でも高い血中濃度が得られ, 抗菌力においても従来の抗耐性ブ菌抗生剤より一層強力であるといわれている。