The Japanese Journal of Antibiotics
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KW-1062の安全性に関する研究 第1報
急性毒性 (マウス, ラット, イヌ) およびラットにおける亜急性, 慢性毒性試験
原 卓司小山 薫宮崎 英治大黒 友路清水 源昭
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1977 年 30 巻 6 号 p. 386-407

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抄録

KW-1062は, 協和醗酵工業株式会社, 東京研究所, 奈良ら1~3) によつて相模原の土壌から分離きれたMicromono-spora sagamiensisによつて生産される新規アミノ配糖体抗生物質である。その構造は,Gentamicinに近似している。KW-1062の抗菌スペクトラムは, グラム陽性, 陰性菌と広域であり, 特に緑膿菌, 変形菌, 肺炎桿菌, セラチァ等グラム陰菌桿菌に強い抗菌力を示す。Gentamicinの1成分であるC1aを不活化する6'-N-アセチル化酵素を生産する菌に対して, KW-1062は, 強い抗菌活性を示すことも報告されている1)。著者らは, 本物質の安全性研究の一環として, マウス, ラット, イヌによる急性毒性, ラット筋肉内投与による30日間の亜急性毒性, 180日間の慢性毒性試験を実施したので, 報告する。

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