The Japanese Journal of Antibiotics
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静注用Doxycyclineの小児科領域における検討
中沢 進佐藤 肇新納 憲司藤井 尚道近岡 秀次郎岡 秀平間 裕一成田 章新井 蔵吉
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1979 年 32 巻 10 号 p. 1027-1035

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抄録

Doxycycline (以下DOTC) は, 従来のTetracyclineに比較して経口投与で血中濃度が高く, 半減期が長く, 組織内移行もよく, 抗菌性においても一段優れている点を特徴とするいわゆる遷延性TC系抗生物質であり, 従来, 内服用としてSyrup, 錠剤の型で小児科領域においても広く使用されてきていた。一方, 本剤の注射剤も製剤化され, 成人を対象とした各科領域においてOne shot, 点滴静注の投与法で使用され, 本邦においてもその成果については各方面から報告されているが1~8), 小児科領域からの報告がみられない。
小児急性感染症の治療にさいしても, DOTCの静注を必要とする症例にも遭遇することがあるので, 今回本剤の点滴静注を主体とした一連の小児科領域における基礎的, 臨床的検討をおこなつてみた。
以下, 今日までの概況について報告する。

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