The Japanese Journal of Antibiotics
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Cephaloridine持続点滴注入時の吸収排泄について
山作 房之輔
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1979 年 32 巻 12 号 p. 1401-1407

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抄録

Cephaloridine (CER) は, グラム陽性球菌, および大腸菌などのグラム陰性桿菌にすぐれた抗菌作用をもち, 従来, 主に筋注剤として用いられてきた。しかし, 最近, 小児科を中心に, 筋注時の筋組織障害が問題視されるようになり, 静注法にも関心がもたれている。
真下ら1) は, CER点滴静注時の吸収・排泄を測定し, その薬動力学的解析をおこない, 投与量, 注入速度および血中濃度の関係について報告している。今回は, FOORD 2) の報告に基づいて, CERの腎に対する血中濃度の安全域を100mcg/ml以下として, その条件をみたすであろうと思われる2種の投与法について, 腎機能正常な志願者に定速度点滴静注をおこない, 血中, 尿中濃度を測定し, あわせて, 薬動力学的解析を試みたので報告する。

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