The Japanese Journal of Antibiotics
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急性単純性膀胱炎に対するPivmecillinamの治療効果
白岩 康夫高橋 美郎小林 正人藤村 誠竹内 睦男今村 巌横山 純穂積 彰一新井 元凱平井 庸夫宮田 宏洋石渡 久善長沢 正人斉藤 稔千葉 隆一
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1980 年 33 巻 1 号 p. 82-86

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抄録

内服用の新合成ペニシリンPivmecillinamは, 1972年LUND1) らによつて開発されたもので, 6位の側鎖が既存のペニシリンがもっAcyl結合でなく, Amidino結合になつている点, 新らしさがある(Fig.1)。消化管からの吸収がよく, 各臓器への移行も良好で, 経ロ投与によつて生体内で速やかにEsteraseの作用をうけ, pivalicacidとMecillinamのHydroxymethyl esterに加水分解され, 次いでMecillinamとFormaldehydeに自然分解して抗菌力を示すとされている2)。
グラム陰性桿菌に強い抗菌力を示し, 特に大腸菌および肺炎桿菌に対してはAmpicillin (ABPC) よりもすぐれた抗菌力を発する。また, ABPC耐性菌にも抗菌力をもつ。
最近われわれは, 急性単純性膀胱炎に対してPivmecillimamを投与し, その治療効果と副作用について検討を加える機会を得た。ここに結果を報告する。

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