The Japanese Journal of Antibiotics
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Ceftizoximeの小児科領域における臨床的検討
益子 仁目黒 英典男沢 伸一東郷 知子野中 千鶴平岩 幹男藤井 良知
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1982 年 35 巻 1 号 p. 1-8

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抄録
Ceftizoxime (FK749, 以下CZX) は藤沢薬品中央研究所で創製開発された注射用新Cephalosporin系抗生剤で化学名はSodiu-m (6R, 7R)-7-[(Z)-2-(2-amino-4-thiazoly1)-2-methoxyiminoacetamido]-8-oxo-5-thia-1-azabcydo-4.2.0] oct-2-ene-2-carboxylateである。化学構造式はFig.1に示すとおりであり, 従来のCephalosporm系薬剤とは, 7-Aminocephalosporanicacidの3位に置換基のない点で異なつている。
CZXは第5群のβ-Lactam剤に分類され1), その特徴として, 従来のCephalosporin系薬剤に比較して抗菌スペクトルが拡大されtIndole陽性Proteus属, Enterobactercloacae, Serratiamar。cescens, Haemophilusinfluenzaeや嫌気性菌などにも強い抗菌力をもつことである。また諸種細菌の産生するβ-Lactamaseに対して非常に安定で, 多剤耐性菌に対しても感受性菌と同様の強い抗菌力を示すとされている。
動物にお, る急性, 亜急性毒性試験ではその安全性が確認され, 成人における臨床検討も終りその安全性, 有効性が確認されている2)。
今回我々は小児における本剤の安全性, 有効性について検討したのでここに報告する。
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