The Japanese Journal of Antibiotics
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産婦人科領域におけるCeftriaxoneの基礎的検討
伊藤 邦彦近藤 英明早崎 源基野田 克已
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1984 年 37 巻 12 号 p. 2343-2348

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抄録

Ceftriaxone (Ro 13-9904, CTRX) は, スイス, エフ・ホフマン・ラ・ロシュ社で開発されたCephalosporin系の注射用抗生物質であり, その化学構造式はFig. 1に示すとおり, 3位側鎖に新規のトリアジン環を有する。
本剤は抗菌スペクトラムが広域であり, Escherichia coli, Ktebsiella pneumoniaeはもとよりProteus mirabilis, Serratia marcescens, Haemophilus influenzaeに強い抗菌力を示す。又, in vitroにおける効果より, in vitroにおける効果が優れている1)。
われわれはすでに各種のβ-Lactam系抗生物質の婦人性器組織内移行について検討を行つてきた2~11)。そして, それらの成績が産婦人科領域の各種感染症における薬剤投与量を決定するのに重要な指標の1つであると考えられる。
今回われわれは, CTRXについて検討する機会を得たので, 骨盤死腔浸出液への移行性を検討し, その成績を報告する。

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