The Japanese Journal of Antibiotics
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小児感染症におけるCeftazidimeの使用経験
永松 一明堀口 貞子
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1984 年 37 巻 3 号 p. 338-343

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抄録

Ceftazidime (CAZ) はβ-Lactamaseに抵抗性を持つた新しいCephalosporin系の注射用抗生物質で, 広い抗菌スペクトルを有し, 特にPseudomonas aeruginosa, ブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌並びにSerratiaに対して強い抗菌作用を示す。PHILLIPSら1)によるとCAZはP. aeruginosaに対してCefotaxime (CTX), Latamoxef (LMOX) よりも約8倍以上の抗菌力を持ち, 又, HARRISら2)によるとCarbenicillin, Gentamicin (GM) よりも抗菌力が強いと報告されている。小児感染症の起炎菌として重要であるStreptococcus pneumoniae, Haemophilus influenzaeに対しても強い抗菌力を持つているが, Staphylococcus aureusには他のCephalosporin系抗生物質に比べて抗菌力が劣るとされている。
われわれはCAZ注射剤の提供を受け, 小児の細菌感染症に試用する機会を得たので, その成績について報告する。

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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