The Japanese Journal of Antibiotics
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Aztreonamの産婦人科領域における基礎的・臨床的検討
潮田 悦男飯岡 秀晃島本 郁子一條 元彦
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1985 年 38 巻 12 号 p. 3645-3650

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抄録

Aztreonam (AZT, E-0734) は米国スクイブ社で開発された新しい注射用抗生剤で, 図1に示す構造を持つている。構造上は単環系β-ラクタム剤に属する. 本剤の特長は1. グラム陰性菌に強い抗菌力を持つ, 2. 各種β-ラクタマーゼ及びデヒドロペプチダーゼに対して極めて安定である, 3. 静脈内投与でDose-dependentな高い血中濃度が得られ, 体内でほとんど代謝を受けず, 大部分が未変化のまま尿中に排泄される, 4. 一般毒性試験, 特殊毒性試験, 一般薬理試験などの検討結果から高い安全性を有する, などである1)。今回著者らは, AZTの産婦人科領域における体内移行性, 特に子宮内移行及び産婦人科感染症に対する臨床効果について検討し, 若干の知見を得たのでここに報告する。

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