The Japanese Journal of Antibiotics
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内科領域感染症に対するAmikacin点滴静注投与による臨床的検討
伊藤 章浅田 裕子丸田 壱郎小川 浩司松崎 道男
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1985 年 38 巻 8 号 p. 2108-2118

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抄録

Amikacin (AMK) はKanamycin (KM) Aから化学的に誘導されたAminoglycoside系抗生物質(AGs)でGentamicin (GM) を始めとする他のAGs耐性菌に対しても有効であるとされている。
従来AGsの投与法は, 筋肉内注射による投与が主として行われていたが, 白血病などの出血傾向を有する症例において筋肉内注射では投与しにくいことが多い。又, 白血病などでは, 白血病自体による宿主免疫能の低下に加えて, 多剤併用寛解導入療法によつてもたらされる造血能の低下, とりわけ好中球の減少は感染必発の条件であり種々の感染症が生じやすい。
今回, 我々は白血病を基礎疾患とする症例の感染症を中心として, 萬有製薬 (株) から提供を受けたAMKの点滴静注を行い, 臨床的検討及び本剤による安全性について検討した。

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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