1987 年 40 巻 2 号 p. 325-330
慢性呼吸器感染症5例にOfioxacin (OFLX) を投与し, 血中及び喀痰中への移行濃度を測定し, 抗菌力と比較検討した。
1.Haemophilus influenzae, Klebsiella pneumoniaeに対するMICを上回る喀痰中濃度が連続投与中に維持されていた。
2.Staphylococcus aureusに対するMIC70は0.78μg/ml以下であり, Pseudomonas aeruginosaに対するMIC70は1, 56μg/mlであり, 1回200mgないし1回300mg1日2回投与時の最局喀痰中濃度はこの値を上回つていた。
以上から, OFLXは慢性呼吸器感染症に有効性を十分発揮し得る経口合成抗菌剤と考えられた。