The Japanese Journal of Antibiotics
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産婦人科領域におけるCefuzonamの基礎的, 臨床的検討
張 南薫福永 完吾國井 勝昭木村 武彦亀田 省吾渡辺 博子
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1987 年 40 巻 5 号 p. 1007-1028

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抄録
新しいCephem系抗生物質Cefuzonam (CZON) について, 産婦人科領域で検討を行い以下の結果を得た。
1.吸収及び性器組織移行性は良好で, 1回19点滴静注で, 子宮動脈血清中濃度は最高49.0μg/mlが得られ, 組織内濃度は最高23.0μg/gが得られた。又, 2g投与では, 子宮動脈血清中濃度は最高137μg/ml, 組織内濃度は最高54.6μg/gが得られた。その消長は血清中濃度とよく似た推移を示し, Doseresponseが認められた。
2.骨盤死腔滲出液中にも良好に移行し, 19点滴静注後, 4時間でピーク値8.17μg/mlに達し, 長時間持続した。
3.産婦人科的感染症に対し, 1回191日2回投与で, 21例中18例 (85.7%) の臨床効果と, 93.3%の細菌学的効果を認めた。副作用はなかつた。
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