The Japanese Journal of Antibiotics
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急性気管支炎に対するCeftibutenの使用経験
林 泉大沼 菊夫蓮池 美樹石井 智徳
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1990 年 43 巻 5 号 p. 761-767

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抄録

Ceftibuten (CETB, 7432-S) の急性気管支炎に対する有効性, 安全性の検討を行つた。
対象は当院 (いわき市立総合磐城共立病院) 呼吸器科外来を訪れた, 成人男性10例, 女性10例, 計20例の急性気管支炎患者である。
CETBの1日投与量は300mg, 分3, 18例, 600mg, 分3, 2例で, 投与期間は3日間1例, 7日間16例, 10日間1例, 14日間2例であった。
本剤投与前, 喀疾から分離された起炎菌は11株あり, 治療により11株すべてが消失したが, 投与後出現菌としてStreptococcus pyogenes が1株あつた。除菌率は100% (11株/11株) であった。
臨床効果は著効3例, 有効17例で, 有効率は100% (20例/20例) であつた。
副作用及び臨床検査値に異常を示したものはなかった。

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