The Japanese Journal of Antibiotics
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[最新の抗菌薬XLIV] Cefpodoxime proxetil
熊澤 浮一
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1993 年 46 巻 9 号 p. 749-772

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抄録

Cefpodoxime proxetil (CPDX-PR, CS-807) は三共株式会社で開発された新規のエステル型経ロセフェム系抗生物質製剤で, その構造式はFig. 1に示したが, 経口投与後腸管から吸収され, 腸管壁の非特異的エステラーゼによって抗菌活性を示すCefpodoxime (CPDX) となる。
CPDX-PRの構造的特徴は, セフェム骨格7位にメトキシイミノ基を持つアミノチアゾール基を, 又, 3位にメトキシメチル基を, そして4位のカルボン酸にプロキセチル基 (エステル) をそれぞれ有することである。
本剤の基礎的・臨床的検討は, 前臨床試験後, 第1相試験が1984年に, 一般臨床試験が1985年から1987 年にわたって実施され, その間に二重盲検試験を実施し, 本剤の有用性が確認された。
その成績は第35回日本化学療法学会総会 (1987年5月22日, 盛岡) において新薬シンポジウムとして発表され, この報告は日本化学療法学会雑誌 (Chemotherapy) に36巻Suppl. 1として発表されている。
以下, CPDX-PRの概要について記述する。

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