The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
Print ISSN : 0368-2781
ISSN-L : 0368-2781
Helicobacter pyloriに対する各種抗菌薬, 16薬剤の抗菌力の比較
保坂 美生入野田 一彦中野 竜一北里 英郎岡本 了一西元寺 克禮井上 松久
著者情報
ジャーナル フリー

2000 年 53 巻 10 号 p. 623-630

詳細
抄録
臨床材料より分離されたHelicobacter pyloriに対する種々のβ-ラクタム薬, マクロライド薬, ニューキノロン薬, アミノグリコシド薬, テトラサイクリン薬, クロラムフェニコール, リファンピシン計16薬剤のMICを求めた。その結果, 各種β-ラクタム薬に対する感受性は良好であった。その中でもCTM, CAZは比較的幅広いMIC分布を示した。マクロライド薬については, 16員環化合物が14員環化合物に比べ抗菌力は劣る結果となった。ニューキノロン薬については, その感受性分布は2峰性を示し, すでに耐性を獲得しつつある傾向がみられた。また, アミカシンとクロラムフェニコール, アミカシンとニューキノロン薬間には両薬剤に対して耐性を示す株が見られた。今回検討した24株のうち, 3株から遺伝的性状の不明なplasmid, いわゆるcryptic plasmidが確認された。H.pyloriも種々の臨床分離細菌同様, 薬剤耐性遺伝子がplasmidに組み込まれ広がっていくことが危惧されることから, 今後除菌療法を行っていく上で抗菌薬感受性動向についても注意深い観察が必要と考えられた。
著者関連情報
© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
前の記事
feedback
Top