抄録
1999年2月から3月にかけて, 岐阜県下の基幹病院6施設 (5地区) ならびに耳鼻咽喉科医院1施設から分離された肺炎球菌の分離状況および各抗菌薬の感受性を調査した。
期間中, 分離されたStreptococcus pmmoniaeは128株であった。 内訳はPenicillin-susceptible S. pneumoniae (PSSP) 47株36.7%, Penicillin-intermediate S. pneumoniae (PISP) 5株39.8%, Penicillin-resistant S. pneumoniae (PRSP) 30株23.4%であり, 耐性菌の占める割合が高かった。
施設におけるPSSPの分離頻度は, 病院全体38.8%, 耳鼻咽喉科医院30%とほとんど差が認められなかったが, PISPの分離頻度は耳鼻咽喉科医院63.3%と高く, PRSPの分離頻度は逆に病院28.6%で高かった。
PISPならびにPRSPに対しての各抗菌薬のMIC90で抗菌活性の比較をした結果, ペニシリン系や経口セフェム系抗菌薬ではcefditoren (CDTR) だけが0.78μg/mlであり, 良好な抗菌活性を示していた。 カルバペネム系抗菌薬であるimipenem (IPM), meropenem (MEよびpanipenem (PAPM) は, PRSPを含めMIC90が0.39μg/ml以下であり, なかでもPAPMは一番強い抗菌活性を示していた。ニューキノロン系抗菌薬である tosufloxacin (TFLX), levofloxacin (LVFX), sparfloxacin (SPFX), ciprofloxacin (CPFX中では, TFLXが0.39μg/mlと最も強い抗菌活性を示した。その他の抗菌薬では minocycline25μg/ml clarithromycin および clindamycin は100μg/ml以上であり, 抗菌活性は非常に弱かった。