The Japanese Journal of Antibiotics
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産婦人科領域感染症に対するMeropenemの臨床効果
千村 哲朗村山 一彦小田 隆晴五十嵐 裕一森崎 伸之平山 寿雄木原 香織
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2001 年 54 巻 1 号 p. 1-7

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抄録

産婦人科領域感染症に対しMeropenem (MEPM) の有効性と安全性を検討し, 以下の成績を得た。
1. 非妊時感染症 (n=14), 妊娠時感染症 (n=13), 産褥時感染症 (n-11) を対象とし, MEPM1-2g/日の点滴静注による成績では, 著効13/39 (33.3%), 有効25/39 (64.1%) であり有効率38/39 (97.4%) であった。
2. 投与量と有効率の関係では, 1g/日投与群で25/26 (96.2%), 29/日投与群で9/9 (100%), 両者併用群で4/4 (100%) の各有効率を示した。
3. 前投与薬無効例に対する本剤の有効率は20/20 (100%) を示した。
4. 臨床分離菌別臨床効果では著効10/23 (43.5%), 有効13/23 (56.5%) を示した。菌消失率は21/23株 (91.3%) を示した。
5. 本剤投与による自他覚的副作用および臨床検査値異常は認められなかった。

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