The Japanese Journal of Antibiotics
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カルバペネム系薬に対する緑膿菌の薬剤感受性比較 (1)
疋田 宗生寺島 清香佐藤 優子岡本 了一井上 松久
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2001 年 54 巻 11 号 p. 571-579

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抄録

当教室保存の2000年に臨床材料から分離された多施設由来の緑膿菌288株に対するimipenem (IPM), panipenem (PAPM), meropenem (MEPM) 及びbiapenem (BIPM) の抗菌力を比較検討した。
MIC50/MIC80/MIC90値比較では, MEPM (1/4/8μg/ml) >BIPM (1/4/16μg/ml) >IPM (2/4/16μg/ml) >PAPM (8/16/32μg/ml) の順に良好な抗菌活性を示した。また, 対照薬として用いた抗緑膿菌活性を示すceftazidime (CAZ) およびaztreonam (AZT) に中等度以上のMIC (≥16μg/ml) を示し且つカルバペネム系薬 (IPM, MEPM) に対して中等度以下のMIC (≤8μg/ml) を示す75株の緑膿菌に対するカルバベネム系薬のMIC50/MIC80/MIC90値の比較では, BIPM (1/2/8μg/ml) ≥MEPM (1/4/8μg/ml) ≥IPM (2/2/8μg/ml) >PAPM (8/16/16μg/ml) の順であつた。
MIC相関並びにセフェム系薬耐性の主因となるクラスC型β-ラクタマーゼ産生量と薬剤感受性の相関関係から判断して, カルバペネム系薬BIPM, MEPMは, CAZ, AZTに耐性を示す緑膿菌に対して有用な薬剤として期待される。

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