2005 年 58 巻 2 号 p. 159-167
モンテカルロシミュレーション法により, 大腸菌および緑膿菌に対するメロペネムの各種投与方法において各%T>MICが得られる確率を計算した。
薬物動態パラメータは健常成人データより, MIC分布は各種注射用抗菌薬に対する2002年臨床分離株の感受性サーベイランスより引用した。大腸菌においては静菌効果が得られる30%T>MICと殺菌効果が得られる50%T>MICは全ての投与方法で高い値が得られたが, 緑膿菌においては1000mg (3時間点滴) 3回/day投与が最も高い確率が得られた。今後は臨床においてこれらの投与方法の検証が必要である。