The Japanese Journal of Antibiotics
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外科感染症分離のClostridium spp. とその薬剤感受性
品川 長夫由良 二郎竹山 廣光谷口 正哲
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2007 年 60 巻 3 号 p. 171-180

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抄録

1982年7月から2006年3月までの24年間において, 細菌が分離された3644検体中65検体 (1.8%) からClostridium spp. が分離された。一次感染症からは3.0%, 術後感染症からは0.9%の分離頻度であり, 一次感染症からの分離頻度が高かった。なかでも穿孔性腹膜炎を中心とする腹膜炎からの分離は34例 (4.7%) と最も多く, 次いで肝・胆道感染の9例 (2.7%) であった。Clostridium spp. が単独で分離された症例は6例 (9.2%) であり, その他は他の細菌との混合分離であった。混合分離の相手菌種としてはBacteroides fragilisを初めとするBacteroides spp. が23.6%と最も多く, 次いでEscherichia coliの19.7%, その他の好気性グラム陰性菌, Enterococcus spp. などであった。Clostridium perfringens (19株) に対しては, ペニシリン系薬, セフェム系薬, カルバペネム系薬など多くの薬剤が良好な抗菌力を示した。しかし, その他のClostridium spp.(24株) については, セフェム系薬, Erythromycin (EM), Clindamycin (CLDM), Fosfbmycin (FOM) などに高度耐性株が認められた。

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