Archivum histologicum japonicum
Print ISSN : 0004-0681
人の肩甲舌骨筋の組織學的研究
半田 稔
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1950 年 1 巻 2 号 p. 231-235

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抄録
肩甲舌骨筋は小筋ではあるが, 中間腱によつて上下の2腹に分れ居り, 組織學上特別の意義を持つ. 年齡, 性, 死因等を異にする5屍から材料が採られた. よく檢すると, 筋は中間腱により完全に分れて居ることと不完全に分れて居ることとあり, 筋線維の最も太いのは多くの場合上腹では中間腱に近いところで, 下腹では中間腱に近いところと肩甲骨への附着部に近いところである. 筋線維の總數は筋腹の中央に最も多い. 筋線維の太さの變異係數は通例若年に小で, 高年に大である. 筋線維の太さは性による差が少く, 體重と年齡による差が多い.
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© 国際組織細胞学会
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