Archivum histologicum japonicum
Print ISSN : 0004-0681
犬歯肉の知覚神経分布に就て
徳光 義明会場 清悦高橋 輝男豊田 利明
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1956 年 10 巻 1 号 p. 173-180

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抄録
犬歯肉も知覚線維に可なり恵まれているが其発達は人の夫に比すれば劣勢である. 其終末は専ら乳頭内に形成されるが, 又乳頭外にも上皮内にも其形成を見る.
乳頭外には単純性樹枝状終末や単純性係蹄状終末等が見られる. 乳頭内には人間に見られる様な複雑な糸毬状終末は認められず, 単純性分岐性及び非分岐性終末の外, 稀に単純な係蹄状及び糸毬終末が発見される.
上皮内終末も非分岐性と単純性分岐性終末に区別される. この上皮内線維は表面平滑な細い線維から成り, 上皮表層に向うものと基底層を走るものとに分けられ, 其先端は一般に尖鋭状に終る.
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© 国際組織細胞学会
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