大学,短大および専門学校(高等教育機関)の入学時と卒業時の学生に,「切り方」の認知度と自信度についてアンケート調査を行った。入学時の対象者は1,149人で,卒業時の対象者は943人であった。対象者は調理頻度と調理実習の履修の有無により分類した。
卒業時の学生の切り方に対する認知度と自信度(難易度)により,20種類の切り方は3つのグループに分けられた。学生の切り方の難易度は,在学中に全く変わらなかった。
切り方の認知度と自信度に影響する要因は,調理することであった。そのため,調理頻度の高い学生と調理実習の授業を履修した学生のほうが,在学中に切り方の認知度と自信度が高くなった。また,調理実習の履修単位数の多い学生のほうが顕著に高かった。調理実習を履修する学生のほうが,調理頻度は高く,高等教育機関で受ける授業だけでなく,家庭での調理の実践度も高くなるため,切り方の認知度や自信度が高かったと考えられる。