Archivum histologicum japonicum
Print ISSN : 0004-0681
組織化学的に見た胃粘膜表在細胞プロダクチン空胞 (藤江) の内容に就て. II
藤江 君夫山下 龍夫古妻 五郎
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1958 年 15 巻 4 号 p. 521-527

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抄録
胃粘膜表在細胞の下半部, 即ち Productin 空胞 (藤江) 存在部位にイミダゾール核を有する物質が多量存在することを空腹犬胃壁について組織化学的に証明し得た著者等は, 更にこの反応が Productin 空胞とどの程度関係しているかを明かにするため, 給食実験を応用して2, 4ジニトロフルオロベンゼン処理のテトラゾニウム反応とヘマトキシリン-エオジン染色とを比較しながら検索した. 而して給食後1/2乃至2時間に於ける Productin 空胞の減少とテトラゾニウム反応陽性部の縮小, 及び給食後3乃至6時間に於ける Productin 空胞の増加とテトラゾニウム反応陽性部の拡大がすべて一致することを知り, 上記イミダゾール核を有する物質は Productin 空胞の内容即ち藤江の胃壁ホルモン Productin であると確信するに到った.
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© 国際組織細胞学会
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