Archivum histologicum japonicum
Print ISSN : 0004-0681
雌台湾猿の外陰部周囲皮膚の知覚神経分布に関する組織学的研究
山本 敏行中井 隆治西尾 光男川津 進平石 宣子
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1960 年 19 巻 3 号 p. 447-453

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抄録
台湾猿の小陰唇周囲の外皮はシワと毛髮に乏しく, 角化性の肥厚表皮で蔽われ, 表皮に対する真皮からの乳頭形成も強力, 無毛性外皮の手掌や足底の組織像を思わせる. 従ってこの部は甚だ知覚線維に富み, 表皮下には非分岐性及び単純性分岐性終末は勿論, 太さの変化に富んだ太い終末枝から成る複雑性分岐性終末並びに終末枝の糸球状配列を示す山本の第I型小体様終末等も所々に発見される. 又表皮内に進んで終る表皮内線維も稀ならず証明される.
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© 国際組織細胞学会
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