Archivum histologicum japonicum
Print ISSN : 0004-0681
発育骨と軟骨のコハク酸脱水素酵素に関する組織化学的研究
高田 和彰小山内 清
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1962 年 22 巻 3 号 p. 265-271

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抄録
生後1-7日のラット及び犬の胎児より取り出した発育途上の四肢の長骨の骨組織と軟骨を脱灰せずにクロオスタット (-20°C) 内で約15μの新鮮凍結切片とし, そのコハク酸説水素酵素の活性の局在を Nitro-BTを用いて証明した.
硬組織でのこの酵素の活性は筋などの軟組織の活性に比して弱いが, それでも次のように活性の局在を区分しうる.
1. 一次骨の骨梁に強い活性が認められる.
2. 骨膜とその附近の骨芽細胞, 軟骨膜及びそれに接する軟骨膜細胞に中等度の活性が認められる.
3. 骨内膜細胞には殆んど活性が認められない. この活性の強さはそこの細胞の糸粒体の多少と一致するようである.
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© 国際組織細胞学会
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