Archivum histologicum japonicum
Print ISSN : 0004-0681
イヌの胃腸と膵におけるグルカゴンおよびGLI含有細胞の免疫組織化学的検出
伊藤 正毅小林 繁
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1976 年 39 巻 3 号 p. 193-202

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抄録
イヌの胃腸粘膜と膵島における グルカゴンおよびグルカゴン様免疫活性 (GLI) 陽性細胞の 出現と分布について 螢光抗体法 (間接法) により研究した.
グルカゴンに特異的に反応する抗血清を用いた場合, 免疫反応は 膵島A細胞と胃底腺底部の基底果粒細胞の一部にみられた. GLI陽性細胞は胃底, 空腸, 回腸, 結腸には見出されたが, 幽門前庭部と十二指腸には検出できなった. 標本を注意深く観察した結果, 胃底と膵では すべてのGLI陽性細胞がグルカゴンを含むとの印象を強くもった.
腸のGLI陽性細胞は すべて開放型で, 内腔に達する細胞質突起をもつ. 一方 胃底のグルカゴン/GLI陽性細胞は閉鎖型で, 内腔とは他の上皮細胞で隔てられていた.
基底果粒細胞が, 食物摂取にともなう内腔からの刺激と 血流を介して運ばれた刺激の両方に反応して 分泌物を放出するとの考えにもとづいて, 閉鎖型をとる胃底のグルカゴン/GLI陽性細胞と 開放型をとる腸のGLI陽性細胞の 刺激の受容様式の差が考察された.
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© 国際組織細胞学会
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