抄録
これまで、実践と失敗を繰り返しながら、楽しく(時には苦しく?)授業づくりに取り組んできた 1。今年の夏期大会では、「探究」というキーワードで発表する機会をいただいたので、これまでの経験を「ICT と探究型授業」という観点で振り返ってみた。最近行った取り組みの中で、自分なりの解釈ではあるが「探究型なのではないか」あるいは「探究型なのかもしれない」と思えるもので、かつ ICT 機器を活用したものがあったので、3つ選んで報告させていただいた。
1つめは「紙筒とスマートフォンによる音速測定」、2つめは「スマートフォンアプリDesmos で波の式導出」、3つめは「自作の周期表アプリケーションによる授業展開」であったが、前の2つはすでに報告済み2,3 なので、ここでは、私なりの「探究」に関する意見を述べた後、最後の3つめを中心に報告することにしたい(前半と後半で、若干の隔たりがある感じを受けるかもしれないが、そこは、探究というものに対する筆者の迷走、理想と実際の違いということで、ご容赦願いたい)。