抄録
環境省のモニタリングサイト1000事業の中で実施されているピットフォールトラップによるオサムシ科甲虫の捕獲データの地域ごとの特徴を把握するために、高知県の四万十川源流域の老齢常緑天然林である市ノ又森林観測動態試験地において、2005年から2008年のそれぞれ5月から10月にピットフォールトラップで捕獲された地上排徊性のオサムシ科甲虫の経年変化やトラップ設置地点の環境条件との関係を検討した。その結果、オサムシ科甲虫6種が記録された。オサムシ科甲虫の捕獲数は減少傾向を示した。4年のうち3年は、オサムシ科甲虫の捕獲数は下層植生の被度と相関がみられなかった。