1981 年 28 巻 4 号 p. 174-178
1) 活性汚泥法による廃水処理生成物の熱乾粉末を用いてワムシ培養を行う場合, 通気攪拌を行う通常の飼育方法ではワムシの増殖はみられず, 培養初期に緑藻Chlanydomonasを接種する場合にはじめて増殖が可能となった。
2) 塩酸テトラサイクリンを添加した場合, 培養初期の減耗および停滞現象が改善され, 通常, 大量培養時にみられるこれらの現象が細菌の動態と深く関わっていることが示唆された。
3) クラミドモナスを併用することの効果は, 槽内の生物環境, 主として細菌相およびその量の制御にあると推測された。